うえもはのサッカー本気展望

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メンツはいいのに… 泥沼マンチェスターユナイテッド、絶体絶命スールシャール。

※この記事は、約10分前後で読めます。

 

1度は復活したと思われたあの名門が、再び窮地に立っている………。

 

2021年10月24日に行われたプレミアリーグ第9節、マンチェスターユナイテッドvsリヴァプールの1戦。イングランドを代表する2クラブの対戦には大きな注目が集まった。最大のライバルとの対戦、お互い譲るわけにはいかない伝統の1戦。その試合では、想像のできないような惨劇が待っていた。

開始5分でリヴァプールが先制、今季唯一の無敗、ここまで3位と好調のチームは、その後もチームとして機能していないライバルを嘲笑うかのように圧倒。エース、モハメド・サラーのハットトリックもあり、終わってみれば0-5という大差で勝利を飾った。

為す術なく敗れたマンチェスターユナイテッド。一時期は復活の雄叫びをあげ、再び優勝候補に舞い戻ったと思われた中で、なかなか調子を上げることができずにいる。そんな”赤い悪魔”を、個人的な見解を基に噛み砕いていこう。

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○メンツはいいのに勝てない…

首位を走るチェルシーは、守備がとにかく堅く、カウンターも鋭く、選手層がかなり厚く、昨シーズンのCL王者であり、今季のプレミアリーグ優勝筆頭候補と目されている。あまり活躍できていなかった選手たちも戦力として加えられ、選手層はかつてないほどに厚くなっている。そんなチェルシーの監督は、トーマス・トゥヘルだ。

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2位のリヴァプール。数年前まで低迷していたチームも今では世界屈指の強さを誇っており、こちらも優勝候補として名が挙がる。そのカウンターの威力はどのチームにとっても脅威になっており、ハイプレスやゲーゲンプレスで相手チームを自由にさせない守備も健在だ。誰が出てもクオリティが落ちない選手層の厚さも魅力。そんな高いレベルを持つチームを率いるのは、ユルゲン・クロップ

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”もうひとつのマンチェスター”、マンチェスターシティ。テンポの良い華麗なパスサッカーを軸とし、そのポゼッションの完成度の高さはとてつもないものとなっている。チーム内の競争が激しく、特に中盤や前線でプレーする選手たちは、絶対的な地位が保証されていない。それほどレベルの高い選手が揃っているし、完成度の高いチームがあるのだ。多様な戦術から繰り出される攻撃は、相手にとってはかなり厄介だろう。そんなチームを作り上げているのは、ジョゼップ・グアルディオラ

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さて、ユナイテッドにとって優勝を争うライバルであるこの3クラブだが、彼らの共通点はなんだろうか。

選手層が厚いのはもちろんのこと、どのチームもプレーのスタイルや戦術がはっきりしていてまとまっている。これらを作り上げるのは誰か。監督である。この3クラブはいずれも監督が有能であり、世界的にも名将と賞賛される監督たちだ。

 

一方、マンチェスターユナイテッドの状況はどうだろうか。選手層はここ数年でかなり厚くなったと思われるが、どうも上手く噛み合わない。今季はデヘアがかつての輝きを取り戻したこともあり、彼に救われたシーンも多々あるだろう。

 

ブルーノを中心とする攻撃陣から繰り出されるカウンターは脅威だし、

マクトミネイやポグバ、マティッチ等、中盤も実力者が揃ってる。

DFもヴァランの加入で不安は減るし、

GKも層が厚いし、

”あの”クリスティアーノ・ロナウドだっている。

メンバーはとにかく豪華なのだ……。

 

なぜ勝てないのか。

答えは明白である。

 

 

 

スールシャール監督は無能なのか?

結論から言うと、モチベーターとしては素晴らしいが、戦術家としては評価しづらいというのが正直なところだろう。ユナイテッドに来る前に監督を務めていたモルデではなぜか成功してるので、より高いレベルになった時の戦い方を上手く構築できていなかっただけだと思われるが、その割には、欠場者が多くいた状態で、アウェーでのPSG戦で逆転突破を決めたり、リーグ戦ではアウェー無敗記録を作ったり、ポグバの左サイド起用が見事にハマったり、意外なところで”名将の片鱗”を見せていた。特にPSG戦ではあの試合で本契約を勝ち取ったので、本人にとってもクラブにとっても自信に繋がっただろう。偉大なるサー・アレックス・ファーガソン勇退してからしばらく低迷していたチームを建て直した点ははっきり言って評価に値する。ここの部分での成功は、やはりモチベーターとしてのまとめ方が非常に上手くいっていたことが大きな要因だろうか。このような場合は、大抵、選手のモチベーションを保つのが上手いので、多少戦術が薄くても、選手たちのモチベーションでどうにかなるというパターンが多い。

 

戦術面に関してなのだが、ここはあまり評価しづらいのが現状。昨シーズンまではカウンターが見事にハマったり、マクトミネイ、フレッジボランチコンビが目まぐるしい活躍を見せたり、ポグバが左サイドで躍動したり、ディーン・ヘンダーソンが安定感抜群だったり、ルーク・ショー、ワンビサカの両SBの急成長があったり、プレミアリーグでは2位でフィニッシュし、名門復活に向けて大きな自信になっただろう。しかし、ヨーロッパリーグ決勝で敗れるなど、ここ数年は無冠となっていた。

 

~この時点でスールシャール監督のファンからの信頼はさほど厚くはなかった~

 

今季こそはタイトル奪取の気持ちが大きく、開幕戦のリーズ・ユナイテッド戦で5-1の大勝、完璧なスタートを切った。その後も無敗を貫き、ロナウドのデビュー戦となった第4節のニューカッスル戦では、今季最高の試合を披露した。ロナウド自身も2ゴールで4-1での勝利に貢献した。

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チャンピオンズリーグ第1節で、格下のヤングボーイズ相手にまさかの逆転負けを喫するなど、苦杯を舐めるところもあったが、続くウェストハム戦でデヘアのスーパーなPKストップもあり逆転勝利をあげる。ここから調子が上向くかと思われたが、待っていたのは地獄だった。アストン・ヴィラにホームで敗れると、続くエヴァートン戦でも無様な内容で引き分け、アウェーでレスターに敗れ、アウェー無敗記録もストップしてしまった。その矢先のリヴァプール戦である。チャンピオンズリーグではビジャレアルアタランタに対して逆転勝利をあげるなど、内容は置いておいて成績はいいが、カラバオカップでもウェストハムにリベンジを許しており、スールシャール監督の評判は今では地に落ちてしまった。

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スールシャール監督のいいところ

そんなスールシャール監督も、やはりいいところはあるのだ。特に選手を見る目は光るものがある。現在主軸として活躍しているブルーノ・フェルナンデス、アーロン・ワン・ビサカ、ハリー・マグワイア、今季加入のジェイドン・サンチョ、ラファエル・ヴァラン、なぜか全く起用されていないドニー・ファン・デ・ベーク。これらの選手たちは全てスールシャール監督が連れてきた選手たちだ。ファン・デ・ベーク以外は主力として活躍している選手がほとんどなので、ここの部分のセンスは抜群だろう。なので、解任してそのままではなくて、SDやコーチ陣に入ってもらいたいという意見が大きい。今の無能フロントにその頭があるのかというのは問題だが…。

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○なぜスールシャール監督は解任されないのか

答えは簡単で、フロントが無能だから。

OBだし、暗黒期を建て直してくれたから切りづらいというのもあるだろうか。解任されそうになったら調子が上がって最終的には続投みたいなシーンも何度も見てきたが。OBでレジェンドでも関係なくランパードを切ったチェルシーを見習ってほしい。

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○後任候補

遅かれ早かれ、いつかオーレが解任されるのは確実なので、後任候補を予想していこうと思う。

主に、アントニオ・コンテジネディーヌ・ジダン、エリック・テン・ハーグ、エルネスト・バルベルデの4人の名が挙がっているが、今のところはコンテが近そうだ。

 

ジダンオーレと同じモチベータータイプの監督なので、オーレの二の舞にならないかだけが心配。聞く話によると戦術をほとんど持っていないらしいが、真偽は分からない。マドリーをCL3連覇させた功績はあるのでさすがにオーレよりはましになると思うし、ロナウドの使い方を熟知しているのもとてもいいのだが、若干の不安が残る状態だろう。

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次にコンテだが、彼は率いた全てのクラブでリーグ制覇を経験している”優勝請負人”だし、戦術も普通に面白いので見てみたいのだが、フロントや選手との揉め癖があるのと、短期間で辞める可能性が高いというのがあるので、やや不安が残る。

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エリック・テン・ハーグは、過去にバルサなどが後任候補に挙げるなど、かなり人気の監督である。

ユナイテッドでなぜか干され続けるドニー・ファン・デ・ベークとはアヤックスで共闘しており、テン・ハーグが就任すれば出番も増えると予想されている。複数のフォーメーションを使うが、4-2-3-1も採用しているので、ユナイテッドとも相性は良さそうだ。アヤックスを決勝進出ギリギリまで持っていった功績も持っており、かなり信頼できる監督だろう。

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エルネスト・バルベルデ。とにかく修正力が凄まじくバルサを率いていた時もその修正力で勝利を手繰り寄せるなんてことも多々あった。また、カウンター、ポゼッションどちらの戦術も使えるので、対戦相手に合わせて使い分けられるのも大きな特徴だ。ジョルディ・アルバ、クレマン・ラングレ、ジェラール・ピケ、セルジ・ロベルトという明らかに強度の低い4バックを採用しながら鉄壁の守備を見せたこともあり(就任初年度のウンティティが全盛期だった頃はもっと安定していた)、特に守備はかなり期待できる。このため、今季各所で散見されたDF陣のゴタゴタもかなり減るだろう。ユナイテッドのDF陣はかなり豪華になっているので確実にプラスに働くだろう。CLでは上手くいってないように思われがちだが、バルベルデ政権時のバルサのCLでの負けはローマとリヴァプールだけなので、タイミングと内容が酷すぎただけでCLでの戦績はそこまで悪くない。実際、バルサでは145試合でわずか16敗と、負けが少ないことにも定評があるので、ユナイテッドとの相性は抜群なのではないか。個人的には1番推したい。

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○終わりに

メンバーは世界でも屈指の陣容を擁するにも関わらず、いまいち調子が上向かないマンチェスターユナイテッド。そんなクラブを率いるスールシャール監督について書いてみました。久しぶりなのと2回目なので、拙い部分があると思いますが、ご理解願いますm(_ _)m

幸いなことに、記事をまた見たいとの意見が多いので、これからも記事を増やしていこうと思っております。時間が許す限り、頑張ってまいりますので、応援のほど、よろしくお願いします。

最後までお読みいただき、ありがとうございました✨

Glory Man United‼️